前回の「色の効果・影響」に続いて見やすさと配色パターンのお話です。
「ここを目立たせたいなあ・・・」そんなときはこの基本に戻って考えてみましょう。
それではさっそく。
[誘目性・視認性] 人の目を引きつける配色パターン
人の目を引きつけるための配色で危険、注意などで多く使われるカラーになります。
まずは下の画像を見てください。
正解はこちら↓
背景色が黒の場合は黄が目を引きやすく
背景が白の場合は赤、青が目を引きやすいことになります。
これは明度差と彩度差で違いを生み出しているのですが、よく使われる例として
工事現場の看板(黄・黒)、高速道路の標識(白・青)、止まれの標識や通販番組の電話番号(白・赤)でよく使われている配色になります。
[識別性] 複雑な情報を色で分けて理解度を深める
複雑な図解を作るとき、様々な色を使うことで理解しやすい図を作ることができます。
例えば、路線図の看板表示には路線ごとに色を分けて表示しています。
映像制作では図解もよく使います。↓
識別性を表現する場合、特に目立たせたい色、そうでない色とを分けたりもします。
[明視性・可読性] 瞬時に読みやすいテロップカラーの基本
テレビみたいなテロップデザインの基本でもお伝えしましたが、「明視性・可読性」は映像の色表現で一番多用する配色かもしれません。
映像のテロップは数秒間の表示がほとんどです。その一瞬に文字をいかに読みやすくするかを考えた場合、背景色と文字の色が大きく関係し、多くは明度差(明るさの違い)で表現します。
ただ明度差をつけるだけでよければ白と黒で事足ります。しかしながら実際はそうは行かず
例えば非常口のマークは「緑と白」これは火災などで煙が蔓延しても視認しやすい色が選ばれた結果です。
映像でもよく似ていて背景が実写の場合は色が変化するので、その都度明度差のある文字色をつけることがあります。もしくは統一感を出すために文字の背景に座布団(lower)を入れたりします。
まとめ
映像デザインに置いて見やすさの配色が重要になるときはテロップ、図解、流行りのインフォグラフィックスなどなどです。
配色は芸術性も重要ですが、まずは見やすさに焦点を当ててください。その上で芸術性を高める配色を考えて行くのが基本になります。
[この記事の参考文献:A・F・T 色彩検定対策テキスト2級編]