映像制作の流れ[編集]

撮影した素材をどう編集するかで、仕上がりに差が出ます。

1.ヒアリング
2.企画&見積もり
3.絵コンテ制作(詳細打ち合わせ)
4.撮影
5.編集
6.仮編集を提出
7.仮ナレーション本編集を提出
8.修正
9.ナレーション録音
10.納品

5.6.7.編集〜仮ナレーション本編集を提出

編集機材は?編集ソフトは?

一般的に編集には 2種類のやり方があります。

リニア編集とノンリニア編集

覚える必要はないですが知識として。

あくまでイメージです。THE 編集室という感じ。これはMA室

リニア編集・・・テープでの編集スタイル。スピードが求められる現場で重宝されるスタイル。放送局、編集スタジオなど専門の機材が必要。

ノンリニア編集。パソコン一つでなんでもできる

Premiere Pro&After effect パソコン一つでなんでもできてしまう。

ノンリニア編集・・・いわゆるパソコンで編集してしまうスタイル。最近の映像編集のほとんどがこっちのスタイルです。このブログでの編集はノンリニア編集になります。

ということで必要な機材。パソコンです。

編集に用意するパソコンはスペックが良いほど良い。です。

もちろんデスクトップの方がベターになります。

Mac vs Windows?

クリエイティブな仕事をする上で、「MacとWindowsどっちが良いの?問題」これは未だにあるのでしょうか?

ちなみに私は、企画や物書きその他web閲覧、打ち合わせでMac book pro。

がっつり編集でwindowsのBTOパソコンを使用しています。

デザインや映像編集なら・・・

やはりMacと言いたいところですが、正直Macは高い。それだけです。

いまどきはWindowsがおすすめです。

詳しくはこちらの記事で「何かとお金のかかる映像制作 映像制作に必要な機材[初級編]」

私が映像制作に入った当時(今から7年前くらい)はよく「MacとWindowsのデータの互換性がよくない」と言われていましたが、現在はそんなことはありません。

※ハードディスクの読み書きなどで専用のアプリを入れたりする必要はあります。

かっこよく行きたいならMac一択。予算抑えめでハイスペックならWindowsです。

実際に、3DやCG方面はWindowsのほうが多いんじゃないかなと思います。周りのフリーのクリエイター仲間もwindowsが多くを占めています。

Macが多いのはテレビ系の編集スタジオが編集ソフトの関係で未だMacだったりします。

デスクトップ vs ノート

打ち合わせ時なんかは映像も見せたりするのでノートやタブレットがあると便利です。

ある程度の編集ならノートで十分です。

ある程度とは・・・正直3DやVFXもノートでできてしまいます。

映像編集で時間がかかる作業とはレンダリング・書き出しです。

上記に述べたノンリニア編集特有の作業です。

編集したビデオを再生できるデータとして生成する作業で、作業と言ってもパソコンが全てやるわけですが。

基本的な編集はノートでOK。最近のノートなら4K編集もできます。8Kもノートで編集できてしまうのです。

3Dのモデリングなどもノートでしてしまう人も結構いますので。

ただ、ノートのデメリットとしてメモリーとグラフィックの搭載容量に上限があるということです。

メモリー32GBまで(デスクトップなら最大128GB・・・今の所)

グラフィックはチップと呼ばれる小さなものを搭載

あまり詳しくは突っ込まないでください。現状調べです。

なのでベストはノートとデスクトップで使い分けること。

初期費用に限りがある場合はノートで十分。気分を変えたい時にカフェで仕事もできますので。

ここで重要なことは、撮影機材に費用をかけるよりも編集機材に費用をかけること!!

ずっと言ってますが撮影機材はレンタルで十分。

でも編集機材のPCは購入したほうが何よりお得です。

別の話になりますが、カメラは撮影依頼がない限りお金を産みません。

でもパソコンはアフィリや情報発信などお金を生み出す力があります。そしてアニメーションや3Dならパソコンだけで完結できてしまいます。

編集パソコンの選択は、計画的に下調べして自分の能力よりちょい上のスペックを無理してでも購入しましょう。減価償却も確実に行えます。

編集の流れ1  カット編集

さて、編集です。「編集は熱いうちに叩け」←これうちの師匠が言ったとか言ってないとか。

決して撮影したデータを塩漬けしないようにしましょう。

クライアントの意向もそうですが、作り手として撮影時の記憶、やる気があるうちに手をつけないと、後からでは編集の門を叩くのが億劫になります。

編集のお話はとんでもなく長くなるので今回は流れだけ。

まずは撮影したデータをみながら「カット編集」を行います。

案件によってはこの部分はとてもワクワクしたり、とんでもなくテンション下がったり・・・。

ポイントはあくまで虎視眈々と作業を行うこと。使えるポイント、絵コンテや構成に沿った流れに編集していきます。

ここで時間をかけすぎると後で痛い目にあいますので。あくまで淡々としてください。

編集の流れ2  テロップを挿入

来ました。テロップ。バラエティ番組の影響か最近はほんとテロップ挿入の指定が多い気がします。「喋り言葉全部テロップで」とか「重要なキーワードをテロップで」とか・・・

テロップ挿入は編集にとっても時間がかかります。

企画段階でテロップを挿入することが決まっている場合は、かなりの時間を割いておきましょう。そして修正が多いのもテロップになります。

テレビ的なテロップにイラストレーターやフォトショップで作成、after effectで動きをつけるという作業になります。

編集の流れ3 BGM・効果音・整音

テロップ挿入ができればほぼ完成です。しかし、より聴きやすい、より感情的になるようにBGMなどの音の部分を編集していきます。

しかし、この部分は音の知識も必要になります。映像制作といえど音は重要。ここでクオリティの差が出ると言っても過言ではありません。

まずは整音。例えばインタビュー・・・より聴きやすい音声になるようにイコライザーエフェクトで調整します。ノイズがあればエフェクトでカットしていきます。

この整音作業で重要なことは、いくらパソコンやソフトが進化したところで絶対に消せないノイズがあること。

遠くでなっている救急車のサイレン音や、飛行機の音、機材の接触不良によるノイズは消せる場合がありますが、小さすぎる音声や明らかに音声周波数と被っているノイズは消すことができません。

なので撮影時には修正できない前提で音声を録音するように心がけましょう。

著作権フリーのBGMを使う

BGMは映像の効果を数万倍に引き上げる作用がありますが、どんな曲でも良いかというともちろん、そうでもありません。

テレビ番組以外の映像案件には著作権フリーのBGMを使います。

媒体によって使える著作権のBGMは違います。以下簡単にまとめ。

  • テレビ番組・・・テレビ局が著作権の使用料を払うので制作側はどんな曲でも使いたい放題。納品後、使用楽曲の秒数とタイトルをテレビ局に申請します。

  • テレビCM(広告)・・・著作権ありの場合、版権を持つレコード会社に使用許可の有無を確認します。OKの場合でもほぼほぼ使用料が発生します。契約後、著作権管理団体に版権主の使用許可ありの旨伝え、管理団体との契約になります。テレビCMという広告なので使用量のトータル額は高額になったりします。もちろん、よくあるタイアップと言う手法もありますね。(※あくまで一例ですので詳しくは版権元に問い合わせしてください。)著作権フリーの楽曲やCMオリジナルの楽曲を使用する場合もCMでは通常より費用が高くなることもあります。

  • WEBCM・・・上記のように著作権ありのものも使えますが、広告なのでテレビCMと同じです。

  • 使用用途色々の企業案件(リクルートや商品紹介など)・・・ほぼ著作権フリーのBGMを使用します。

だいたいこんな感じです。著作権ありの楽曲はほぼ使えないと考えてください。

著作権フリーについて気をつけないといけないことは、あくまで使用権がフリーということです。

ほぼほぼ著作権フリーサイトで購入著作権は作成者にあります。使用権を得ていることを忘れずに。

著作権フリーBGMのサイトは数多くありますが、海外サイトの場合著作権フリーで公開していたものが作成者の理由でいつのまにか使用権も全てNGになっていたという例があります。

この辺り英文の契約書もしっかり翻訳して読むようにしましょう。

私もほとんどBGMは海外サイトで購入していますが、今の所何にもありません。

編集の流れ3  書き出し

寝る間も惜しんで仕上げた編集。最後に書き出しという一大スペクタルがあります。

それは書き出し。

誰もが再生できるビデオデータに生成する作業です。

とりあえずmp4で大丈夫です。

クライアントにデータ納品する場合は、間違ってもmovやaviで書き出して送らないように。

「ダウンロードできません。」

「再生できません。」

「重すぎます」

の雨嵐になりますので !!

いわゆる無圧縮のmovやaviは編集スタジオに納品やデジタルサイネージなど特殊な場合のみです。

指定がない限り、クライアントにはmp4一択にしましょう。

参考に、どんなに長尺でも2GBまでくらいのデータ容量で目標は1GB以内。

8.修正

クライアントにデータを送ったあと、やってきました修正です。

修正作業はクリエイティブな仕事では絶対にあります。

修正が無い案件はほぼ無いと考えてください。修正が無いクライアントはちゃんと見てない、納品後とんでもなく後になって修正がやってくるということがほとんど。

修正がある案件は真剣に制作に向き合ってくれてる証拠。まずは喜びましょう。

そして修正をそつなくこなします。もうすぐあなたの作品がお金に変わりますので・・・。

修正って一言に言えば単純作業ですが、ここでクリエイターの真価が問われます。

その修正は必ず必要なのか?

必要でなければどのようにクライアントに納得させられるか。

もちろん必要な修正は行います。

でも、明らか企画意図と異なる修正依頼に対してはしっかりとクライアントに説明しましょう。

でないと、修正に修正を重ねて全く訳のわからない作品に仕上がってしまいます。

これは実際にある話で、大手企業になるほど理解しがたい修正依頼が来ます。

大手企業では担当者の一存の意見は反映されません。より多くの社員が制作物に目を通します。企画書やこれまでの制作の経緯を無視して・・・。

「ちゃぶ台ひっくり返す」はこの時起こります。

ですが、それは当たり前のこと。グッとこらえて修正するか、「その修正をすればこうなる」としっかり説明しましょう。

もしくは前もって修正期間と修正費用を計算しておくことをオススメします。

正しい意見には誠意をもって修正作業。おかしな意見は抹殺できる発言内容で対応することにしましょう。

はてさてここで納品完了もありますが、補足でナレーション録音も次回お話しておきます。

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